補完医療
運動すれば不安薬は必要ない!?

適度な運動は抗不安薬に匹敵する 

■Matthew P. Herring,et.al Archives of internal Medicine 2010; 170: 321-331
 
今回の論文は、適度な運動は抗不安薬に匹敵するという論文をご紹介いたします。
 
4月から新社会人になり、いままで気が張っていた状態がが解けてくる頃だと思います。
 
と同時に、メンタル面に不安を感じる人は多いのではないでしょうか?
 
またこの現象は新社会人に限ったことではありません。
 
俗に言われる5月病は誰にでも起こりえます。
 
5月病には「パッションフラワー」、「セントジョーンズワート」などの
 
ハーブで対策する事をお伝えしていましたが、運動も非常に重要です。

では今回の論文をなぜ紹介したか?
 
それは
 
うつ病の症状軽減における運動の役割はよく研究されていますが,
 
不安の症状に対する定期的運動の影響はそれほど注目されていなかったからです。

本研究では、さまざまな慢性疾患を有する患者およそ3,000例を対象としています。
 
結果は定期的に運動をしている人は運動をしていない人に比べ,
 
不安症状が平均20%軽減できたと述べています。
 
研究者は「ウオーキングなどは医師が患者に処方できる最良の不安軽減薬である
 
と言っています。
 
私は安易にクスリに頼るの否定的ですので、普段から不安に陥りやすいひとは
 
適度な運動を心がけて下さい。
 
1点だけ補足があります。
 
運動時間を30分以上したほうが30分以下より不安軽減効果が高かったとのことです。
 
忙しいビジネスマンには難題と思います。
 
10分×3という様に分割してみてはいかがでしょうか?
 
私が勧める無理なく続けられる運動法は、1駅分早歩きで歩くということです。
 
だらだら歩いては駄目です。
 
早歩きがポイントです。 

今日の健康術

健康になるためには食事・運動は常識ですが、休養やメンタルも大事です。

これら4つは密接に関係しており、どれ一つ欠けてもいけません。

続けられない運動を短期間で行うよりは、早歩きをすることでも十分だと思います。

意識的に腹式呼吸することも、じつは運動になったりします。

出来ることから始めてみましょう!!

 

★お知らせ★

5月16日(日)に東京国際フォーラムで融合医療研究会を行います。

入谷もパネルディスカッションに参加をさせていただきます。

毎回、満席となるセミナーですので、ご興味がある方はお早めにお申し込みください。

今回の講師陣はすごいです。

メディカルハーブ協会副理事長の林真一郎先生

梅沢富美男さんの奥様で鳩山家と深い交流をもつ、フィトセラピーの池田明子先生

ホメオパシーのカリスマ、中村裕恵先生

どの先生も単独でも講演は満席になってしまうのですが、

今回は1日で聞けるというあり得ない勉強会です。

詳細は

http://www.you-go.jp/seminar/

です。

 

補完医療
花粉症の話③

皆さん、こんにちは。

今年の花粉の飛散量は前年と比べ1/3程度といわれ、毎年苦しんでいる人は2月は安定していたのではないでしょうか?

その時期に安心していた人たちが、最近大変な状況になっています。

ですので、3回に分けて花粉症の話をしたいと思います。

今回はその第三回目です。

もうすでになっている人もまだ発症していない人も必見です。

 

『花粉症』第三回

 
・花粉症対策には医薬品と補完医療の融合が必要 
 
 
花粉症の連載は今回で最後となります。
 
1回目は「花粉症は免疫力を高めてはダメ!!」
 
2回目は「どうして花粉症対策をしないといけないのか?」
 
というお話しをしました。
 
最終回は「花粉症対策には医薬品と補完医療の融合が必要」というお話しをします。
 
アレルギー専門医の立場から、根治の難しい病気であればあるほど補完医療が必要と考えます。
 
まさに花粉症はセルフケアが重要な疾患だと思います。
 
確かにスギによる花粉症の根治療法はあるにはあるのですが、誰もが気軽にできるというわけではありません。
 
さらにスギ花粉症は命に別状がないこと、3ヶ月を乗り切れば何とかなってしまうという事も深刻に勉強しない理由の一つだと思います。
 
しかし花粉症についての最先端の根治療法の方法やケアのしかたは、一度どこかでしっかりと勉強する必要性があります。
 
今回は自分でできるセルフケアとして、アロマテラピーを用いた方法をご紹介します。
 
とにかく今、少しでも楽になりたい!という場合にはペパーミント、ユーカリ、ラベンダーなどの精油が便利です。
 
使い方は、お湯を張った洗面器やカップに1~3滴ほど垂らし、その蒸気を吸入します。
 
ペパーミントを使う場合は刺激が強いので、温度があまり高くない方が良い場合もあります。
 
外出中などにはハンカチなどに1滴付けて胸のポケットなどに入れておきます。
 
他にのどの痛みがある場合にはサンダルウッドをブレンドすると和らぎますし、気分をすっきりさせたいならベルガモットもお勧めです。
 
ここまで「ハーブ」「アロマテラピー」とご紹介してきましたが、日々の生活の中で欠かせないのが食事です。
 
花粉症の辛い時期、食事はどんなことに気を付ければ良いか?
 
この時期にお勧めなのが、春の野菜をスープやお粥にして食べることです。
 
例えばグリーンピースやソラマメをポタージュにしたり、お粥に菜の花やセリを入れたりします。
 
スープやシチューに芽キャベツをたっぷり入れても食べやすいです。
 
それ以外では、ウドはきんぴらにしたり、キュウリと一緒に合えたりします。
(キュウリと酢のものにする場合、酢は控えめにしましょう。)
 
また毎日の習慣に「生姜+白湯」もいいですよ。
 
スパイスの辛味と白湯の体を温める効果で老廃物を排出します。
 
他にトウガラシ、コショウ、シナモンなどのスパイスも上手に取り入れてみてください。

 

補完医療
花粉症の話②

皆さん、こんにちは。

今年の花粉の飛散量は前年と比べ1/3程度といわれ、毎年苦しんでいる人は2月は安定していたのではないでしょうか?

その時期に安心していた人たちが、最近大変な状況になっています。

ですので、3回に分けて花粉症の話をしたいと思います。

今回はその第二回目です。

もうすでになっている人もまだ発症していない人も必見です。

 

『花粉症』第二回

 
・どうして花粉症対策をしないといけないのか?
 
 
 
前回は「花粉症は免疫力を高めてはダメ!!」というお話しをしました。
 
今回は、どうして花粉症対策をしないといけないのか?をお話しします。
 
花粉症になると言うまでもなく
 
 
・仕事に支障をきたします
 
例えば
 
鼻水が出っぱなしで打ち合わせ中、つねに困る
 
講演やプレゼン中に突然、くしゃみや鼻水がでる
 
いつも頭がぼーっとして物事の判断が遅くなる
 
薬を飲むと眠くなり、なまけ病のようになる
 
授業や仕事に集中できない
 
お酒が飲めないため、夜の会合に出にくい
 
などなど挙げたらきりがありません。
 
 
さらに女性においては
 
 
肌が荒れて、化粧ができない
 
鼻水をかむのでファンデーションが落ちる
 
涙のため、アイメイクが落ちる
 
外出の時、マスクをするので、化粧くずれが甚だしい
 
など、切実な現実が待っています。
 
 
何よりも花粉症は「つらい」のです。
 
鼻が詰まるため、寝られない
 
テッシュが手放せない
 
鼻が痛いなどなど
 
 
ここでお勧めする花粉症対策は、
 
セルフケアをした上で医薬品を融合させることです。
 
医薬品で完治できないいま、セルフケアが非常に重要な位置づけにあります。
 
そのはじめとして、マスクとゴーグルは必需品です。
 
次にハーブを取り入れてはいかがでしょうか?
 
ハーブを取り入れる方法としては、カプセル剤やチンキ剤になってい
るものを用いる場合もありますが、手軽にお茶を飲む感覚で長く続けられるハーブティーはお勧めです。
 
花粉症対策ブレンドとしては、ネトル、エルダーフラワー、ペパーミントを用います。
 
ネトルは鉄分ミネラル、ビタミンを含んでいてアレルギー症状の改善に役立ちます。
 
エルダーフラワーは風邪の症状やのどの痛みにも効果があります。
 
ペパーミントは強い清涼感がうっとおしい花粉症の症状を緩和してくれるとともに殺菌作用も期待できます。
他にもセルピルム、リコリス、ルイボスなど自分の症状や味の好みでブレンドして、無理なく続けてみましょう。
 
ここでとっておきの情報をお伝えします。
 
マジョラムを少量使ってみて下さい。
 
私がお勧めするブレンドは
 
ネトル+エルダーフラワー+ペパーミント+マジョラムです。
 
比率としては5:2:2:1です。
 
次回から、現代医療以外の方法をお話ししていきます。
 
どうぞ楽しみにしてて下さい。

補完医療
花粉症の話①

皆さん、こんにちは。

今年の花粉の飛散量は前年と比べ1/3程度といわれ、毎年苦しんでいる人は2月は安定していたのではないでしょうか?

その時期に安心していた人たちが、最近大変な状況になっています。

ですので、本日から3回に分けて花粉症の話をしたいと思います。

もうすでになっている人もまだ発症していない人も必見です。

 

『花粉症』第一回

 
花粉症は免疫力を高めてはダメ!!
 
花粉症は国民の5人に1人がかかる病気であり、決して他人事ではありません。
 
今は大丈夫でも年齢に関係なくいつ発症してもおかしくないのです。
 
特に免疫力が一番強いとされる30代~40代が要注意です。
 
多くの患者さんは免疫力を高めて花粉症を克服しようと考えていますが、これは間違った考え方です。
 
花粉症の治療はスギなどの特定の異物に対して、過剰に免疫力が高まっている状態なのです。
 
ですから高くなりすぎた免疫力をニュートラルに戻すのが最良の治療なのです。
 
意外とこの事実を知っている人は少ないんです。
 
今回はシリーズ3回に分けて、花粉症とはどんな病気からセルフケアまでを勉強していきたいと思います。
 
まだ寒い時期だと思っていても1月も終わりを迎える頃になると、「花粉症」という言葉が気になってきます。
 
しかし花粉症といっても春ばかりではありません。
 
人によっては1年を通して辛い思いをされる方もいます。
 
また日本の地形が南北に長い特徴がある為、花粉症シーズンも地域によって時期が違ってきます。
 
春の花粉(スギ
1月に九州地方から始まり、関東~東北地方を2月~3月頃にかけて広がります。
その後徐々に減り5月頃にはスギ花粉の飛散が終わるといわれています。
 
夏の花粉(ヒノキ、イネ科
スギの花粉が飛び始めると次はヒノキの花粉が飛散します。ヒノキの花粉は6月前には終了しますが、その頃になると今度はイネ科の花粉(カモガヤなど)が飛散します。
 
秋の花粉(ブタクサ、ヨモギ
夏8月頃~秋10月頃にかけてはブタクサとヨモギの花粉が飛散します。
 
つまり花粉症といっても、春だけではないということを知っていることが重要です。
 
花粉症は植物の花粉や胞子が鼻や口から吸い込まれたり目に入ったりすると、
 
免疫システムが外敵と判断してしまいそれを追い出そうとします。
 
その時に化学伝達物質ヒスタミンを過剰に分泌してしまうせいで、鼻水が出たり、くしゃみが止まらなかったり、目が痒いなどの症状がでます。
 
このような辛い症状が続くと、頭がぼぉーっとしたり疲労感が続いたりします。
 
しかし早めに対処&治療をすることで軽くすませる事は可能です。
 
次回から、現代医療以外の方法をお話ししていきます。
 
具体的にはハーブとアロマについてです。
 
どうぞ楽しみにしてて下さい。

 

補完医療
座り仕事が多い人は運動は意味なし?!

座ったままの生活は命取り 

British Journal of Sports Medicine の論評(2010; オンライン版).
 
今回ご紹介したい論文は座位が多い人は寿命が縮まるという記事です。
 
しかも定期的な運動不足よりも、日々の座位が多い方が深刻というのです。
 
今の現代社会ではパソコンがなくてはならない位置にあります。
 
私自身は毎日、メールのやりとりだけで2時間以上は座っています。
 
ここに外来診療があると、10時間以上は座っている計算になります。
 
座位が多いときは、意識的にストレッチをしようと思いました。
 
 
座ったままでは筋肉が無活動
最近の研究では長時間座ったままで全身の筋肉運動が不足すると,
 
たとえ中等度~強度の運動を行ったとしても,肥満,糖尿病,心疾患,
 
がん,および全死亡のリスクの上昇と強く関連することが指摘されています。
 
また,オーストラリアの研究から,中等度の運動を行っているにもかかわらず,
 
女性がTVの前に座っている時間が1時間増えるごとに,
 
糖尿病や心血管疾患の前兆であるメタボリックシンドロームのリスクが
 
26%上昇することが示されています。
 
 
今回、この記事を紹介した理由は、運動しているからといって過信しないで欲しいからです。
 
 
私たちの感覚からは、運動不足が一番悪いと思っていると思いますが実は違うんです
 
 
運動も健康のためのいち手段でしかありません。
 
運動選手が長生きできるかというと違いますよね?
 
ハーブティーを使った健康法も、いち手段でしかありません。
 
医薬品も同じです。
 
だから私は、治療する過程で
 
医薬品+補完医療+日常の習慣
 
を大切にしています。 

 

今日の健康術

体にいいことばかりしているだけでは健康になれません。

悪いことも断ち切らなければいけないのです。

長時間、椅子に座っていることは悪いことですので、

積極的にストレッチなど、筋肉を刺激する習慣を身につけましょう!!

 

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