2010年05月26日
紅茶でも糖尿病予防ができる!!
紅茶でも糖尿病予防が証明
・Archives of Internal Medicine 2009; 169: 2053-2063
みなさんこんにちは。
本日のお話は糖尿病予防に紅茶が有効であるお話です。
紅茶をふくむお茶療法は非常に優れているのは実証積みです。
緑茶が糖尿病予防になることは周知のとおりです。
周知ではない?
もし初めて聞いたのでしたら、大きなスーパーで飲料売り場を覗いてみてください。
緑茶飲料の中で「血糖の上昇を抑える」という文字が書かれている、トクホ飲料があると思います。
今回、ご紹介したい論文は、「コーヒー(レギュラー,カフェイン抜きを問わず)または
紅茶を多く飲む人ほど2型糖尿病の発症リスクは低いことが示唆された」というお話です。
この論文はシドニー大学ジョージ国際保健研究所のRachel Huxley准教授らが報告しました。
日本をはじめとする先進国では、糖尿病は他人事ではありません。
2025年までに2型糖尿病を発症する人は全世界でおよそ3億8,000万人に達すると見込まれています。
しかし、治療薬はどんどん新薬が出るにも関わらず予防薬は?
と聞かれるとないですよね。
自分で食事や運動に気をつけるしかないのです。
しかし!!
ダイエットと一緒で簡単にできるものではありません。
なので、私はお茶療法を勧めます。
お茶療法から始めて、それでもダメなら医薬品も併用すればいいのではないでしょうか?
なにもしないのとは雲泥の差が出ます。
これはハーブ外来や一般外来で実証できています。
この准教授は適切なコメントをしています。
「糖尿病に関する論文は相当数あるにもかかわらず,特定の食習慣やライフスタイル
といった要因がどのような役割を果たしているかは依然として不明である。」
本当に適切ですよね~。
だからこそ、現代医療と補完医療の融合が大事なのです。
本研究では、1966~2009年に発表された論文から,糖尿病リスクとコーヒー摂取についての
18研究(45万7,922例),カフェイン抜きコーヒー摂取についての6研究(22万5,516例),
紅茶摂取についての7研究(28万6,701例)を検討しています。
分析結果では,1日のコーヒー摂取量が1杯増えるごとに糖尿病のリスクは7%減少することが判明しました。
また,1日に0~2杯飲んだ者に比べ,1日に3~4杯飲んだ者ではリスクが約25%低下しています。
カフェイン抜きコーヒー摂取についても,全く飲まなかった者に比べ1日に3~4杯以上飲んだ者では
糖尿病リスクが約3分の1低かったのです。
さらに紅茶に関しても,全く飲まなかった者に比べ1日に3~4杯以上飲んだ者のリスクは約5分の1低かったのです。
以上のように素晴らしい報告がされました。
この論文では、理由はマグネシウムやリグナンおよびクロロゲン酸として知られる抗酸化薬などの化合物が
関係している可能性があると説明しています。
でも私はまだ解明できていないフィトケミカルの力だと思っています。
ですのでハーブティーであれば、すべてのものが糖尿病予防になるのではないかと考えています。
フィトケミカルの効果をもっと知ってもらえば、糖尿病に罹患しているか,
または将来発症するリスクのある何百万人もの人々にとって大きな意味を持つのです。
今日の健康術
病気予防は手軽にできるものでなくてはいけません。
そこで私が勧めるのは「お茶療法」です。
特に、コーヒーや紅茶でもいいのですが、お勧めするのは緑茶(粉茶)です。
緑茶に砂糖やミルクを入れる人はいないですし、日本人の体質には緑茶が合っているのです。
ぜひ日常からお茶を取り入れる習慣を身につけてください。
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