いりたに内科クリニック お役立ち情報

メッセージ

メッセージ

初めまして。入谷栄一(いりたにえいいち)と申します。
この度はサイトにお立ち寄りいただき、心よりお礼申し上げます。このサイトにお立ち寄りくださった方はおそらく私の講演を聞きに来てくださった方、著書を読んでくださった方、患者様、お知り合いの方が多いのではないでしょうか。

多くの方より、医者なのにハーブをはじめとする様々な補完代替医療(通常医療以外の医療)も実践しており、不思議(変わっている人)と思っているかもしれません。しかし私は現代医療を無視して補完代替医療をやっているわけではありません。
現代西洋医学だけでなく補完代替医療も駆使している根底には、生死をさまよう重度の喘息体験があるからです。奇跡的な生還により今では皆様に「真の健康」をお伝えする立場になりました。その改善のきっかけが鍼灸、カイロプラクティックでした。その時の経験より、過去の私のように苦しんでほしくない、健康になって同じように苦しんでいる人を助ける立場になっていただきたい、こうした思いが強くあります。その思いから私の診療は自ずと現代西洋医学と補完代替医療を融合し「諦めない医療」を実践する形になりました。

具体的には3Step手法を駆使して診療にあたっています。

Step1:現代西洋医学でいま困っている症状を改善する

ガイドライン出ている疾患、治療法が確立している疾患、急性期で今すぐ苦痛を取り除く必要がある疾患に関しては、現代西洋医学を優先すべきと思っています。私の場合、ぜんそく治療に際し現代医療がなかったらこの世にいなかったと思います。

Step2:薬を減らす戦略を立てる

ずっと薬を飲み続けるのではなく、患者は薬を減らす努力が必要です。しかし努力するにも何のアドバイスなく薬を減らすことは不可能に近いと思います。そのため講演や少人数勉強会、個人指導により、その人に合った薬を減らす戦略を考えます。時には私と同じように鍼灸、カイロやハーブなどを勧めることもあります。

Step3:体調の良い状態を維持する提案

最後は予防医学の構築です。せっかく健康になり薬を減らせたとしても、それを維持していかなくては意味がありません。予防医学は医療の範疇ですが、保険適応ではなく医療機関受診の対象外となります。そこで私はハーブやアロマ、鍼灸、マッサージ、呼吸法(気功)など様々な補完代替医療の講演を全国各地で行うことで誰もができる予防法を提案しています。

 

この3Stepこそ健康の極意だと思っています。この考え方に共感していただく方はぜひ一緒に実践し、真の健康を作っていきましょう。

2013年2月吉日

ビジョン

(1)65才を越えても、30才代と同じような肉体、精神力を維持することで、自分の生き甲斐を見つけ、更なる活躍が出来るような人たちで満ちあふれる社会にする。

(2)現代医療においてタブー視されている「死」と真っ向からむき合うことで、生きたいという気持ちと寿命があるという事実のギャップを埋め、「死」の瞬間までその人らしい有意義な人生を送れるようにお手伝いをする。

ミッション

自己の成長と行き方を通じて発信するメッセージが、自分に関わる全ての人々に健康と心にゆとりを持っていただき、必要のない医療や無駄を淘汰し、お金をかけずも医薬品に勝るとも劣らない、考え方や方法を提供する。

モットー

現代医学やガイドライン、エビデンスは重要視します。
他の医療を完全否定は致しません。
補完医療従事者との連携を大切に致します。
明るいうちは臨床、夜は研究、休みは勉強に費やします。
終身、呼吸器・アレルギー内科医として患者のために命を捧げます。

什(じゅう)の掟

一、医師道から外れてはなりませぬ。
二、嘘を言うてはなりませぬ。
三、自分が受けたくない治療をすすめてはなりませぬ。
四、出来ないことはしてはなりませぬ。
五、説明を怠ってはなりませぬ。
六、医学の勉強を怠ってはなりませぬ。
七、「未病」を軽視してはなりませぬ。
八、終身現役内科医であることをわすれてはなりませぬ。
ならぬことはならぬことです。
会津藩校 日新館より改変

Q&A

(エリエス様の会報誌に掲載されたものを加筆しました。)

日本初のハーブの専門外来を開設した経緯を教えてください。

自分の病気を、現代医療に補完代替医療(通常医療から外れた医療の総称)を取り入れたことで克服できたからです。
私は、小児ぜんそくを患ってたため、小学生のころから入院が多く、学校を休みがちでした。
高校1年生のときに、薬づけの生活に嫌気がさし、体にいいと言われる補完代替医療を模索しはじめました。
その中で鍼(はり)とカイロプラクティック(整体)が合っていたようです。
その結果、半年後には薬を半分に減らすことができました。薬で症状をおさえつつ、鍼や整体で体質を変えた結果、病状が改善されたのです。
現代医療に補完代替医療を組み合わせて病気を克服した経験が、今の仕事の原点でした。

医者になられたのもこの経験から?

私の家は歯医者で、長男だった私は後を継ぐ予定でした。はじめは親の期待に応えようと歯学部を受験しましたが、病気で勉強が遅れていたこともあり、不合格でした。このときに、自分の苦労を他の人にしてほしくないという思いから医者になりたいと考え、勉強をやり直して医学部に進みました。
卒業後は、迷うことなく呼吸器内科を希望しました。

現代医療をやりながら補完代替医療も?

はじめは最先端医療を身につけるため、補完代替医療のことは頭にありませんでした。早く一人前になりたいと思い、昼夜問わず患者と接しながら、医学論文を読んだり日常業務に追われ、原点を忘れていました。

しかし医者になって、6~7年ほど経ったころから現代医療だけでは満足のいく治療ができないのではないかと考えるようになりました。
たとえば、喘息発作の症状を薬で抑えても、風邪を引いたら発作が出たり、精神的不安は薬で治すことは困難でした。
がんに関しても手術でがんを取り切れても再発の危険性は常にあり、不安を抱えている人がたくさんいます。
こういった悩みを聞くうちに、がん患者においては約6割以上の方がアガリスクなどの補完代替医療をしていることがわかりました。
しかし、患者は医者に補完代替医療について質問をしません。

なぜですか?

ひとつは、患者はサプリメントなどの健康食品や鍼などは、現代治療に影響がないと思っていることが原因だと思います。
もうひとつは、多くの医者は補完代替医療について、詳しく知らないためだと思います。そのため、患者が補完代替医療について聞いても満足な答えは得られません。
根拠もなく反対する医師も少なくありません。こうした医師がいるため、患者は相談しにくいのだと思います。

しかし、私は補完代替医療を取り入れたことで病気を克服できました。その経験からも、医者が補完代替医療を知らないのはおかしいと思うようになりました。
そこで日常業務の後に幅広く補完代替医療を勉強しました。
その中で、セルフケアとしてすすめられる確実な方法のひとつがハーブでした。

なぜ、ハーブなのですか?

ハーブは古来より「薬草」と言われ、今でも麻薬や便秘薬をはじめ、医薬品の原料として活躍しています。あのタミフルの原料でさえ、「ハッカク」というハーブが原料です。
このハーブには、薬効効果だけでなく、人間の免疫力を高めるフィトケミカル(植物由来の栄養素)を多く含んでいます。その利点として、医薬品でないため病気になる一歩手前の健康な人にも、ケアできることにあります。

たとえば、メタボリック症候群の場合、まずは治療よりも先に食事や運動を指導します。しかし、食事は長年の習慣ですし、運動も忙しい人には実行困難です。
食事療法を指導するには、具体的に何をすればいいのかまで提示しないと実行できません。
短い外来診察時間で効果があったのが、お茶による食事指導でした。
食事療法の始めの一歩として、コンビニで買える黒烏龍茶のような「トクホ」(特定保健用食品)をすすめていました。この提案は、目に見える形で良い効果が得られました。
ただ、トクホは、血圧やコレステロールのように数値化できるものしか商品化していません。肥満をはじめとするあらゆる病気には、ストレスが密接にかかわっていますが、このストレス問題はトクホでは解決できません。

そこで、お茶なら続けられる人に食事療法の一環として、ハーブティーを紹介してみました。この食事指導がうまくいき、「ハーブ外来をやらないか」と提案をいただき、月に1回程度、日本初のハーブ専門外来を開設しました。

人の寿命から健康を考えるとは?

日本では、医療の発達によって長生きができるようになりました。しかし、長生きする人が増えた一方で、寝たきりの人も増えました。
それが幸せかというと、そうではないと思うのです。人間の寿命は決まっています。健康の目的を、長生きを目指すことから、限られた寿命を充実して生きることにしてほしいのです。
健康の権威や達人と言われる人は、じつは長生き上手というよりも、死に方上手なんです。達者で暮らして死ぬために、日頃から健康を考え、免疫力を高めてほしい。こういうことを伝えたいと考えられるようになりました。

入谷さんの目指す医者とは?

日本では現代医療と補完代替医療が分断されています。どちらが正しいかではなく、両方必要なのです
私は現代医療を中心に補完代替医療もできる医者を目指しています。

これからの名医と呼ばれる医者は、現代医療はもちろんのこと、補完代替医療にも精通している必要があると考えています。

私は治療のプロである以上は、患者が言えない悩みや不安に踏み込める医者になりたいと思っています。
この考えは新しいことではなく、おそらく昔の町のお医者さんは、できていたはずなんです。技術だけで解決するのではなく、一人の人間として接していくことですね
よく誤解されるのですが、私は補完代替医療だけをすすめているのではありません。私の本業は内科医です。通常医療とハーブ医療の仕事の時間比率は9:1です。

病院での外来は、多いときは1日で60人以上ほど診ますが、一人あたりの診療時間は5~10分です。この時間内に、検査・診断・治療までの方針を決めます。短時間で患者の命運を左右する決断を迫られるので、常に真剣勝負です。
私は医者である限りは、現代医療において実績を出してはじめて、補完代替医療ができると思っています

ハーブをはじめとする補完代替医療の普及のために外来以外でされていることは?

講演活動です。聞きに来られる方は、医師、歯科医、看護師などの医療従事者から、ハーブショップの店員、エステティシャン、鍼灸師やビジネスマンなど幅広いのが特徴です。最近はOLさんだけでなく、男性も多くなってきたように思います。
講演は基本的に私が理事長をつとめている研究会や補完代替医療に力を入れているクリニックやショップの勉強会に呼ばれることが多いです。医者である以上、特定商品を勧めることはしません。また民間企業とのつき合い方にも気をつけています。どんなに親しくても、患者のためになるものでなければ、いけません。

最後にメッセージを教えて下さい。

現代医療は絶対に必要です。私の考えのなかには、常に「幸せに治る」があります。
この「治す」には現代医療が必要不可欠ですが、「幸せ」となると補完代替医療が必要となります。

両者は敵対関係でなく、無二の親友と思って下さい。
親友と呼べる人はそうそう簡単に出会うことは難しいです。
しかし人と接する機会が多いと親友に出会う確率が高くなるように、補完代替医療という武器を幅広く知っていることで、自分に合った健康法を見つけることが出来ます。
補完代替医療では、自分にとって「これは使える」と言うものを積極に取り入れ、「これはしっくいこない」というものは無理に取り入れないことができます。
治療や療法に振り回されるのではなく、自分のために治療や療法を活用してください。
治療や療法に使われるのではなく、活用する立場になるためのお手伝いが出来れば私の本望であります。