2011年01月23日
エキナセアのかぜに対する有効性について

エキナセアのかぜに対する有効性について認められず

・Barrett B, et al. Ann Intern Med 2010 ; 153:769-777


本日の論文は今の時期に非常に役立つエキナセアのお話です。 

かぜに対しての特効薬が存在しないいま、かぜを引いたらまず安静が一番であると言うことに異存はないと思います。

しかしかぜは少しでも早く治したいもの。

さらに何か予防法があれば知っておきたいのが現状でしょう。

そこで私は「エキナセア」のチンキ剤を勧めています。

なぜかというと、現代医療において、かぜの特効薬がないからです。

しかし、エキナセアだけを勧めることはありません。

頭が痛ければ、対処療法として頭痛薬も処方します。

細菌感染が合併したら抗生剤も勧めます。

 

つまり、今困っている症状は現代医療でコントロールして、かぜを早い段階でコントロールするべく、免疫力を高めるのに対して、漢方薬やハーブなどを組み合わせることが良いと思います。

ハーブはあくまで食事療法の一環ですので、効く効かないなど個人差があります。

しかし合えば、実感される人が多いのも事実です。

 

今回の論文では、12歳~80歳のかぜ患者719人を、無治療群、ブラセボ群、エキナセア群に振り分け評価しています。

エキナセア群には24時間以内に乾燥根10.2g相当量を投与。

その後は1日5.1g相当量を4日間投与しています。

結果はプラセボ群よりエキナセア群の方がかぜは軽くなった傾向が見られたが、有意差はつかなかったとのことです。

かぜの平均罹病期間はプラセボ群6.87日、エキナセア群6.34日でした。

 

では、エキナセアはかぜには意味が無いかと言うことになります。

データだけ見れば確かにそうかもしれませんが、実際に臨床をしていると効く人もたくさんいます。

 

もしかぜの特効薬があるのであれば、私は迷わず現代医療を勧めます。

しかしこれだけ医学が進歩しても、かぜの特効薬が無いのが現状であれば、効く人もいる以上、エキナセアの知識は知っておくべきだと思います。

もちろん、今回のデータも患者に話した上で、使う使わないはご本人の意志です。

今後も、こうしたデータはどんどん発表してほしいです。

 

今日の健康術

代替療法には個人差があります。

もし現代医療で特効薬があるのであれば、そちらを勧めますが、

現代医療でも特効薬が無いのであれば、なにか方法を自分で見つけなければいけません。

その一つにエキナセアがあっても良いのではないでしょうか?

 
  

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