2009年04月08日
乳製品とカルシウムの摂取が大腸癌に保護的作用あり

乳製品とカルシウムの摂取が大腸癌に保護的作用あり

アメリカ国立がん研究所からの論文です。
(Park Y,et al. Arch intern Med 169 :391-401,2009)

みなさんおはようございます。

本日は乳製品と大腸癌について書きたいと思います。

ところで、大腸癌をご存じですが?
みなさんは「そんなの知っているよ!!」と答えるでしょ。

しかし大腸癌も詳しくは5タイプあることは知っていますか?

すると、答えられない人が多いのではないでしょうか?

大腸癌は
①横行結腸癌
②上行結腸癌
③下行結腸癌
④S状結腸癌
⑤直腸癌
の5つ分類されます。

つまり「大腸癌」といっても発生場所により①~⑤に分けられます。
当然、分けていると言うことは、若干の症状や治療に違いが出てくるからですよ。

補足ですが、入谷が専門としている肺ガンについても4種類あります。

さて、乳製品とカルシウムの摂取はがんの部位によって異なる作用をしているという報告がありますが、まだ仮説に過ぎません。

今回の研究では乳製品とカルシウム摂取は男女ともに消化器癌の発症のリスクを低下させています。

考えてみると、乳製品には乳酸菌というおなかにやさしい菌が存在するため、便通をよくして有害物質を除去しているのでしょうね。

ということで、適度に乳製品を摂取することも重要です。

ただ乳製品を偏って摂取すると弊害があることも忘れてはいけません。

特に牛乳は牛を育てるための母乳であり、人間には適していないという論文も出ています。
日本人は牛乳を摂取していた歴史は浅いため、牛乳アレルギーも多いと言われています。
もともと日本人は魚を食べる歴史があるため、魚からカルシウムを摂取する方がスムーズなのかもしれませんね。

いつも言うように、癌に効くからと言って絶対に偏りはいけません

この論文を読むと乳製品が大腸癌にいいと思いこみやすいですが、「食物繊維」のほうがもっと大事なことを忘れてはいけません。

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